本気の恋を、教えてやるよ。



何故、こんな事になってしまったのだろう。


ホワイトボードに並ぶ私と慶太の名前。

周りからは賛成の拍手。


私はただ、何が起こったのか分からず、瞬くこともせずに放心していた。


──事の始まりは、一時間前。


最初の社内報編集委員会は、四月の第二週に行われた。そこで、委員長から説明があったのだ。


曰く、今年の委員会では、「社内活動推進係」という係を発足させること。これは、福利厚生の利活用推進のため、人事と協力し進める小さなプロジェクトのようなものであること。


どのような福利厚生があると良いか。または、既存の福利厚生をどう利用すると良いかというのを、社内のコミュニケーション円滑化という点において企画、実施し、進捗を随時社内報に載せること。


ひとまず係には二人採用し、主導となって計画すること。必要に応じ、周りは協力すること。



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