本気の恋を、教えてやるよ。
佐藤部長というのは委員長のことで、恐らく彼女と私の接点を知り伝言を頼んだのだろう。
早速委員会か……と気落ちしていると、女の子たちの一人が「いいなあ」と呟く。
それに、私は梓ちゃんと目を見合わせて首を傾げた。
「いいなあって、どうして?」
委員会なんて、元カレがいる云々を置いといても嬉しくなんかないだろう。
「だって慶太君とおなじ委員会でしょ?」
「委員会は面倒だけど、慶太君と関われるかもしれないのは羨ましいよね〜!」
恐らく彼女たちは私と慶太が付き合ってたことを知らないのだろう。
純粋にキャッキャと盛り上がる様子に、そういうことか、と納得した。
慶太は顔がいいから、遊び人になってからもモテモテで、もしかして、この子達もその一人なのかもしれない。
遊びでもいいから、なんて……と思考が沈みかけた時。