これが我が一族の能力〜鎌倉時代編〜
翌日。
私はおばちゃんのもとを訪れた。
夜中のことを話す為に。




「おばあちゃんいる?」
「明里。いらっしゃい」
「あのね。話しあるの!」
「何だい?」
「あのね、夜中にね。変な奴がきたの。人間じゃなくて多分幽霊とかそういう類のもの」
「その幽霊とやらはどうしたんだい?」
「うん。去り際にこう言ってた"あやつの後継者よ。見つけたって。我はお主たちを許しはせぬ"って」



私はおばあちゃんに昨日のことを話した。
おばあちゃんはバカにしないで話しを聞いてくれた。



「明里、ちょっと待ってなさい」



おばあちゃんはそう言うと古い本を持ってきた。



「これは……?」
「いいから、読んでみなさい」




「っつう……何今の」



私が本に触れると電流が走るような痛みが走る。

そして、頭に変な声が聞こえた。



『封印は解けた』


再び本に触れると何ともなかった。
そして私は、それを読んでいく。
読んでいくというか頭に入ってきたと行った方が正しいかな。


『我ら、水城家は水神様より力を与えらし一族。
我らいかなる、戦にも加担してはならぬ。
それが、水神様より"特殊能力"を与えられた我らの決まり。
しかし初代当主は、戦に加担した。
その人物の名は、"水城愁一郎"
その為、我ら水城家は、平清盛に恨まれてしまう。
そして、平清盛を倒さなければならぬ。
これを読んでいる水城家の後継者よ!頼む、平清盛を倒してくれっ!
これを読む者には、当主になれる資格があるのだ』
< 10 / 78 >

この作品をシェア

pagetop