日直当番【完結】
おしゃれなティーカップに注がれた紅茶の湯気の向こう側に進藤くんが見える。新藤君はコトリと小さな音を立てて自分のティーカップをテーブルに置いた。
座るときに足を組むのは進藤くんの癖らしい。そう言えば進藤くんの私服は初めて見た。ロングティーシャツとジーンズという至って普通の格好だけど、いつも制服か学校指定ジャージしか見たことがないので新鮮だ。たぶん部屋着なんだろうな。
……沈黙。
「ねぇ、なんか喋ってよ」
「僕の苦手なことは話題提示です」
「あっそ」
私は紅茶を一口ふくんだ。進藤くんは、沈黙を遮るようにテレビをつけた。私たちは特に話をするわけでもなく、黙って夕方のニュースを見ながら紅茶を飲んだ。
「さて、時間も時間ですし、家まで送りましょう」
窓の外を見ると薄暗くなり始めていた。雨足は少し弱まったようだ。ティーカップに残った冷めた紅茶を一気に飲み干した。
座るときに足を組むのは進藤くんの癖らしい。そう言えば進藤くんの私服は初めて見た。ロングティーシャツとジーンズという至って普通の格好だけど、いつも制服か学校指定ジャージしか見たことがないので新鮮だ。たぶん部屋着なんだろうな。
……沈黙。
「ねぇ、なんか喋ってよ」
「僕の苦手なことは話題提示です」
「あっそ」
私は紅茶を一口ふくんだ。進藤くんは、沈黙を遮るようにテレビをつけた。私たちは特に話をするわけでもなく、黙って夕方のニュースを見ながら紅茶を飲んだ。
「さて、時間も時間ですし、家まで送りましょう」
窓の外を見ると薄暗くなり始めていた。雨足は少し弱まったようだ。ティーカップに残った冷めた紅茶を一気に飲み干した。