無理、俺にして
「返して!!」
「それ俺に? ありがとう」
「これは私のお弁当だからだめだよ」
「そうかあ、じゃあ購買にでも行こうかね」
「そうしてくださ……じゃない!!」
あっぶな……!!
いつの間にか折原くんのペースになっていて、肝心なことをもう忘れてた。
知らぬ振りして屋上から出ていこうとする折原くんの袖をつかむ。
「待って」
「はて」
「返して」
「教科書借りた覚えはないにゃ」
あれ、私折原くんにいつ教科書なんて貸したっけ……?
「はっ、違う!! 教科書じゃなくて昨日のノート!!」
もう……いつまでとぼけるわけ!?
というかそんな折原くんのペースに簡単に乗せられる自分にもさすがにイライラしてしまう。
「お願いだから返してよ、アレがないと私……」
「ノートなんて必要ないしょ」
「え……わっ!?」
一瞬で視界がぐるんとまわった。
さっきまで床が見えていたのに、いつの間にか綺麗な青空が視界いっぱいに広がってて。
「これから俺とするんだし?」
「っ!?」