唯くん、大丈夫?









「「あはははー」」




てらちんと2人、顔を見合わせて笑う。

てらちんの目はメガネが反射して見えない。




ひとしきり笑った後、改めて聞いてみる。





「…で、だぁれ?」


「今言いました」


「ねーはぐらかさないでよてらちーん!」



てらちんがハハッと困ったように笑った。



「羽根村がアホで助かる」


「?」




てらちんがまた腕でメガネを上げると、私の斜め後ろに視線をやった。


「…ほれ、先生との戯れタイムはおしまい。お前の大好きな彼氏が迎えに来たぞ。」



振り返ると、唯くんが少し離れたところに立っていた。


「唯くん!」


私は急いで軍手をとって、無表情の唯くんに駆け寄りニッコニコで抱きつく。



「ゆーいくんっ!」



「…」



「ん?どしたの?」



唯くんがてらちんを、睨んでる。








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