唯くん、大丈夫?
『完璧イケメンである唯くんをいかにダサくできるか』という遊びを思いついた私。

ありとあらゆる手段を使って唯くんをダサくしようと試みていた。



…のに。



ことごとく敗退。



強い。強すぎる。




私なんて店中探しても似合う服が1着あれば良いほうなのに、何を着ても様になってしまう唯くん。

もしかしてもしかすると、この世の服は全部唯くんの為に作られてるんか?




「もういいだろ。そろそろ店の人も迷惑…」

「お客さま!」


呆れた唯くんの声にかぶせて店の人が駆け付けた。

目をキラキラ輝かせた店員さんの手には変な質感、変な色の服たち。


「次はこちらどうでしょう!?こちらのギラギラのシャツは昔の演歌歌手にしか見えないですし、このパンツのワンちゃんの刺繡なんかダサ過ぎて誰が着てもお母さんが買ってきてくれたパジャマ感が出ると思います!」

「わぁ…!最高です!これなら勝てるかもしれない!」

「いや、何に勝とうとしてんの?」


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