唯くん、大丈夫?
「大体さぁ、私今でも怒ってるんだからね?私に何の相談もなく急に別れるなんて。
まさかあんな気まずい卒業になるなんて思ってもみなかったよ!」


「いやぁ、その節は…ほんとにその、すんません」


美琴には本当に申し訳ないことをしたと思う。

約二年間、毎朝一緒に登校してきた仲良しの2人が、最後の最後でバラバラになっちゃうなんて。



「そもそもなんで別れる必要があったの?」



美琴が半ギレのまま言う。



「なんでって…」


「お互い好きだったのに。」


「…」









あの時、私たちは


お互い好きだった…?








「………好きって何なのかなぁ」


「え?」


「一緒にいると辛くなる相手って、本当に好きだったのかな」


「優花…」


美琴が複雑な顔をして、余計なことを言っちゃったと後悔する。



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