唯くん、大丈夫?
唯くんが振り向く前にササッと頬の涙を拭って、わたしはそこにある梅サワーを手に取った。



「なんか、喉乾いちゃったなぁ〜!」



そしてさっきの唯くんのごとく、思い切って口の中に流し込む。







ゴッ、ゴッ、ゴッ、ゴッ、…







「んっ……ぷはぁー!」










突然豪快に飲み出した私に、唯くんがビックリした顔をしてる。


私は一気に酔いが回って、一瞬クラッとするけどグラスをガンッ!と机に置いて持ち堪えた。



世界がフワフワしてる。

色々とどうでも良くなってくる。





「あっ、すいません!フフッ。ウーロンハイくださぁーい!」

店員さんが「あいよー!」と元気に返事をしてくれる。




「え…大丈夫?」


唯くんが心配そうに私を覗き込んだ。



「あはははは!だぁーいじょうぶだいじょーぶ!」




なんだか笑いが止まらない。




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