唯くん、大丈夫?

「ユイ。そのまま彼女に手を伸ばしてごらん」











カメラマンのおっさんに言われるがまま、俺は手を伸ばす。









なぁ、優花




なんで


あの頃と同じ顔してじっと横顔見てきたり


背中触ろうとしたり


離れる時寂しい顔したりすんだよ





…もしかしてって期待しちゃっただろーが

















「…大好きなんだね、彼女のこと。」




「…」


















『唯くん…好きな人、いる…?』
















…いるよ。優花。


ずっといる。


…ほんと、嫌になる。











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