唯くん、大丈夫?


こんなに感情を表に出して取り乱すのは生まれて初めてで、キャパオーバーになった手が震えてる。

息がうまくできてなかったようで、ゼーゼーと呼吸が荒くなる。

自分の呼吸音が静寂の中に響いている。

そこで初めてクラス中の注目を集めていることを意識した私は、ゆっくりと後退りした。




「……し、失礼、しました〜」




ピシャッ。






廊下に出てそのまま女子トイレへと歩いていって個室に入り、扉を閉める。
















…今の心境を一言で言うならば













「……やっちまった。」







私は1人トイレでしゃがみこんで頭を抱えた。






< 92 / 456 >

この作品をシェア

pagetop