イノセント・ハンド
署の方では、明日のイベントを控え、何も成果をあげられない捜査本部が殺気立っていた。
率いているのは、超エリート警視の風井 竜馬(かざい りょうま,35歳)であった。
そう、あの警視総監の息子である。
元々は、この署で、富士本の指揮下にいた。
その後は、親の力もあり異例の出世を遂げたのである。
整った容姿は、女性やマスコミ受けも良く、警視庁の顔とまで言われる存在となっていた。
『富士本課長。挨拶が遅れ、すいません。』
『いやいや、警視殿に謝られたら・・・・・・婦警達に殺されてしまうよ。ハハ。』
『明日の警備にもご協力をお願いします。』
『もちろん。それなんだが、うちに最近、心理捜査の専門家が入りましてね。協力できるのではと・・・』
『心理捜査・・・ですか。日本ではまだ実践されていないはずじゃ?』
『ああ。先週アメリカから戻った者で、姫城 紗夜と言います。』
(!?・・・)
『姫城・・・ですか。しかも女性とは。』
『ええ。アメリカではかなりの好成績で、彼女の父親は優秀な警部だった。』
『そうですか、でももう明日のことです。今はとにかく警備に注力するのが先決かと考えますので。』
『そりゃ、そうか。』
『では、私はこれから会場の最終確認へ行きますので。失礼します。』
一例して、風井警視が出て行く。
彼が一瞬見せた動揺の表情が、富士本は気になった。
考え込む富士本に、咲が事件を告げる。
『課長、誘拐事件です。』
率いているのは、超エリート警視の風井 竜馬(かざい りょうま,35歳)であった。
そう、あの警視総監の息子である。
元々は、この署で、富士本の指揮下にいた。
その後は、親の力もあり異例の出世を遂げたのである。
整った容姿は、女性やマスコミ受けも良く、警視庁の顔とまで言われる存在となっていた。
『富士本課長。挨拶が遅れ、すいません。』
『いやいや、警視殿に謝られたら・・・・・・婦警達に殺されてしまうよ。ハハ。』
『明日の警備にもご協力をお願いします。』
『もちろん。それなんだが、うちに最近、心理捜査の専門家が入りましてね。協力できるのではと・・・』
『心理捜査・・・ですか。日本ではまだ実践されていないはずじゃ?』
『ああ。先週アメリカから戻った者で、姫城 紗夜と言います。』
(!?・・・)
『姫城・・・ですか。しかも女性とは。』
『ええ。アメリカではかなりの好成績で、彼女の父親は優秀な警部だった。』
『そうですか、でももう明日のことです。今はとにかく警備に注力するのが先決かと考えますので。』
『そりゃ、そうか。』
『では、私はこれから会場の最終確認へ行きますので。失礼します。』
一例して、風井警視が出て行く。
彼が一瞬見せた動揺の表情が、富士本は気になった。
考え込む富士本に、咲が事件を告げる。
『課長、誘拐事件です。』