イノセント・ハンド
『や、やめろ・・・助けてくれ。殺すつもりはなかったんだ。』
少女が竜馬の上に乗る。
身動きできない竜馬。
その顔に、少女の顔が近づく。
『し・ね』
その手が竜馬の首にかかった時。
『ダーンっ!』
『あっ!』
苦しみながらも握った英正の拳銃が、紗夜を撃ち抜いていた。
倒れる紗夜。
『ヂャャアアア!!』
少女が叫ぶ。
握った拳銃が弾き飛ばされ、英正の体が、壁へ激突する。
『グハッ!』
一瞬自由になった体で、竜馬が逃げようとする。
その足首を、少女が掴んだ。
『うわっ!!』
前のめりに倒れる竜馬。
『アアアアアアアーッ!!』
怒り狂った咆哮が響く。
『グギャ!!』
『ギ、ギャーッ!!』
足首が握り潰された。
うつ伏せの背中に少女がまたがる。
苦痛と恐怖に満ちた竜馬の顔を舐める様に少女がのぞき込んだ。
『に・が・さ・な・い・よ』
もう彼は声すら出せず、死を覚悟した。
『わ・・・わる・・・かった。』
頭を打ち、朦朧とした意識で、英正が這ってくる。
『わたしが悪いんだ。たのむ・・・息子を殺さないでくれ。』
彼にとっては、命より大切なものであった。
『私の命なら、くれてやる。息子だけは、どうか殺さないでくれ・・・たのむ。』
復讐に狂った少女には、もうそんな言葉は届かない。
『し・ね』
『ぐぁーっ!!』
竜馬が苦痛に悲鳴を上げる。
背中に添えられた少女の手が、
重みを増していく。
竜馬は骨のきしむ音を感じた。
『死に・・・たくない。たすけて・・・ゆるして・・・くれ・・・』
その時、倒れた紗夜の目から、涙がこぼれた。
少女が竜馬の上に乗る。
身動きできない竜馬。
その顔に、少女の顔が近づく。
『し・ね』
その手が竜馬の首にかかった時。
『ダーンっ!』
『あっ!』
苦しみながらも握った英正の拳銃が、紗夜を撃ち抜いていた。
倒れる紗夜。
『ヂャャアアア!!』
少女が叫ぶ。
握った拳銃が弾き飛ばされ、英正の体が、壁へ激突する。
『グハッ!』
一瞬自由になった体で、竜馬が逃げようとする。
その足首を、少女が掴んだ。
『うわっ!!』
前のめりに倒れる竜馬。
『アアアアアアアーッ!!』
怒り狂った咆哮が響く。
『グギャ!!』
『ギ、ギャーッ!!』
足首が握り潰された。
うつ伏せの背中に少女がまたがる。
苦痛と恐怖に満ちた竜馬の顔を舐める様に少女がのぞき込んだ。
『に・が・さ・な・い・よ』
もう彼は声すら出せず、死を覚悟した。
『わ・・・わる・・・かった。』
頭を打ち、朦朧とした意識で、英正が這ってくる。
『わたしが悪いんだ。たのむ・・・息子を殺さないでくれ。』
彼にとっては、命より大切なものであった。
『私の命なら、くれてやる。息子だけは、どうか殺さないでくれ・・・たのむ。』
復讐に狂った少女には、もうそんな言葉は届かない。
『し・ね』
『ぐぁーっ!!』
竜馬が苦痛に悲鳴を上げる。
背中に添えられた少女の手が、
重みを増していく。
竜馬は骨のきしむ音を感じた。
『死に・・・たくない。たすけて・・・ゆるして・・・くれ・・・』
その時、倒れた紗夜の目から、涙がこぼれた。