LOVEHATE~御曹司社長と黒い子作り婚~

「後…、倉持」


そう言って、綾知さんは食堂に居た倉持さんの座っているテーブルへと歩いて行く。



「え、なんですか?」


倉持さんは、ちょっと戸惑っているが、口元は笑っている。


「俺、仕事以外でお前と関わるの、辞めるから」


「え、どういう意味ですか?」


「そのままの意味だけど」


「そのままって…」


「倉持、来月にお前に辞令が出ると思う。
またNANTENスクエアの方に戻って貰う。
アミューズメント企画部の部長として。
栄転だ、喜べ」


確かに、それは出世なのかもしれないけど。


「お払い箱ってわけですか?」


倉持さんは、苛立ったように立ち上がり、
食堂から出て行った。



綾知さんは、私に視線を向けた。


「千花、今日、なるべく早く帰るから」


そう、優しく微笑んでくれる。


なんだか、それが嬉しくて、涙が出そうになる。



「うん。分かった。待ってる」


そう、告げた。







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