LOVEHATE~御曹司社長と黒い子作り婚~
「結衣ね、別れる時に眞山社長にあなたの子供を妊娠したとか、嘘付いて。
まあ、別れたくないが為の結衣の嘘なんだけど。
眞山社長、そうやって結衣に脅されたって、今だに言ってて」
滝沢さんは、そう笑っていて。
なんだか、それを懐かしそうに。
「それは、何か証拠でも残ってんのか?」
「ううん。眞山社長も本当にそれで結衣を訴えようとか、俺を脅そうとかは思ってないよ」
「あ?だったらお前はなんで?」
何故、眞山社長に従うのか、と、
川邊専務の目が言っている。
「眞山社長から、その結婚したい子が、篠宮君の彼女だって聞いて。
篤の、可愛い可愛い後輩の彼女だって」
その滝沢さんの言葉に、この部屋全体の空気が張りつめる。
「そうか。
てめぇは、俺に喧嘩売ってるってわけか?」
川邊専務はソファーから腰を浮かすと手を伸ばし、向かいに居る滝沢さんのスーツの襟首を掴んだ。
「本当に、相変わらず」
そう、滝沢さんは笑っていて。
チッ、と舌打ちすると、川邊専務はその手を離し、ソファーに腰を下ろした。
「言っても、俺はそれ程この件に関わって何かをしていないよ。
眞山社長とこの子の、問題」
滝沢さんの言葉に、本当か?と言うように、川邊専務は私に目を向けた。
それに、肯定するように頷いた。
「でも、眞山社長が入籍を急いだのは、
そうやって篤が出て来て引っ掻き回されるのをよく思わないからだろうね。
今、言ったように、もう辻山さんと眞山社長は入籍してるから、
篠宮君に注意しといて。
辻山さんは既婚者だから、行き過ぎた行為は、訴えられ兼ねないって」
その滝沢さんの言葉に、川邊専務は悔しそうに眉間を寄せた。
「おい。辻山っていったか?
お前は、いいのか?
篠宮とこんな終わり方で?」
初めの方の口調はきつかったけど。
後半は、そんな私を心配してくれているようで。
「――はい」
そう頷くと、そうか、と話しを打ち切るように、川邊専務は立ち上がり、
「話はそれだけだ。
お前ら、もう帰れ」
と、私と滝沢さんを専務室から追い出した。
まあ、別れたくないが為の結衣の嘘なんだけど。
眞山社長、そうやって結衣に脅されたって、今だに言ってて」
滝沢さんは、そう笑っていて。
なんだか、それを懐かしそうに。
「それは、何か証拠でも残ってんのか?」
「ううん。眞山社長も本当にそれで結衣を訴えようとか、俺を脅そうとかは思ってないよ」
「あ?だったらお前はなんで?」
何故、眞山社長に従うのか、と、
川邊専務の目が言っている。
「眞山社長から、その結婚したい子が、篠宮君の彼女だって聞いて。
篤の、可愛い可愛い後輩の彼女だって」
その滝沢さんの言葉に、この部屋全体の空気が張りつめる。
「そうか。
てめぇは、俺に喧嘩売ってるってわけか?」
川邊専務はソファーから腰を浮かすと手を伸ばし、向かいに居る滝沢さんのスーツの襟首を掴んだ。
「本当に、相変わらず」
そう、滝沢さんは笑っていて。
チッ、と舌打ちすると、川邊専務はその手を離し、ソファーに腰を下ろした。
「言っても、俺はそれ程この件に関わって何かをしていないよ。
眞山社長とこの子の、問題」
滝沢さんの言葉に、本当か?と言うように、川邊専務は私に目を向けた。
それに、肯定するように頷いた。
「でも、眞山社長が入籍を急いだのは、
そうやって篤が出て来て引っ掻き回されるのをよく思わないからだろうね。
今、言ったように、もう辻山さんと眞山社長は入籍してるから、
篠宮君に注意しといて。
辻山さんは既婚者だから、行き過ぎた行為は、訴えられ兼ねないって」
その滝沢さんの言葉に、川邊専務は悔しそうに眉間を寄せた。
「おい。辻山っていったか?
お前は、いいのか?
篠宮とこんな終わり方で?」
初めの方の口調はきつかったけど。
後半は、そんな私を心配してくれているようで。
「――はい」
そう頷くと、そうか、と話しを打ち切るように、川邊専務は立ち上がり、
「話はそれだけだ。
お前ら、もう帰れ」
と、私と滝沢さんを専務室から追い出した。