敏腕パイロットのドSな溺愛~離婚するはずが、エリート副操縦士は最愛妻を甘く包んで離さない~
たしか明日のパリのフライトは彼女と一緒のはず。社内でも人気で、美人な上に性格もいいと同僚たちは絶賛しているが、俺には腹黒そうな裏の顔が透けて見える。実際に整備士の前で態度を変えているところに出くわしたことがあった。

人は打算的な生き物だから、世知辛いがそれが普通の反応なのかもしれない。

ちえりの職場の同期の女性も、俺が長距離運転手だと答えると、わかりやすいくらいがっかりした顔になった。

だが、ちえりは金や地位、名誉で男を判断しない。

トラック運転手だと誤解しながらも、俺との再会を心から喜び、熱視線を注いできた。

全身で俺を好きだと表現する姿を、かわいいと思わずにいられるだろうか。

別の理由で職業を隠したが、思いがけずそれを知れてよかった。

奔放な母親のせいで恋愛不信気味の俺にとって、ちえりは特別だ。十四年間も俺だけを想っているなど尋常じゃない。そのくらい重い愛なら信じられる気がした。

すぐに移ろうような軽い愛などいらない。

早々にプロポーズしたのは、気乗りしない見合い話を持ちかけられていたというのもあるが、一途なちえりを自分のものにしたかったからだ。

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