敏腕パイロットのドSな溺愛~離婚するはずが、エリート副操縦士は最愛妻を甘く包んで離さない~
大地先輩の性格を考えると、なんの連絡もくれないだろうと諦めていたのに、初日の夜に【パリに着いた】とメッセージが届いたのは想定外だった。

時差があるので電話は一度もかかってこなかったけれど、それからもなにかとメッセージはくれた。ぶっきらぼうな文面で、甘い言葉はなくても、私を案じてくれているのが伝わってきた。私はうれしくて、すべてに秒で返信をした。

そして今朝、【今夜帰る。羽田午後九時】と連絡が来た。

パリのシャルル・ド・ゴール空港から羽田空港へは、往路よりもフライト時間が少し短いらしく、日本時間で午前九時に出発して、午後九時前に到着予定のようだ。

空港まで出迎えに行こうと心に決めていると、【出待ちするなら夜だしタクシーで来いよ】とメッセージが届いた。さすが大地先輩、私の行動はお見通しなのだろう。

お昼休憩中、杏には伯母の航空機事故については話さず、私が飛行機恐怖症だということだけを打ち明けた。あまり重い空気にしたくなかったからだ。

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