敏腕パイロットのドSな溺愛~離婚するはずが、エリート副操縦士は最愛妻を甘く包んで離さない~
すると杏に、「飛行機より、モテそうな大地さんの浮気のほうがはるかに心配だと思うんだけど」と真顔で返される。ステイ先でCAや現地の女性と羽目を外しているのではないかと言うのだ。大地先輩に限ってありえない。

「浮気の心配はかけらもしてないよ」

「ちえりは自分が浮気なんて考えられないから、彼もそうだと信じられるんだね」

杏は苦笑いした。

「っていうか、大地先輩は華やかな見た目をしてるけど、中身は硬派だと思うんだ。十四年前も彼女らしき人を見たことがないもん。モテるから女遊びするっていうのは短絡的だよ」

「でも女のほうが放っておかないでしょ? 二、三人がかりで馬乗りになって襲われたら、大地さんでもヤっちゃうんじゃない」

「それはどういう状況?」

設定が無理やりすぎる。

とにかく大地先輩は大丈夫だと断言しておいた。


なんとか仕事を終え、午後八時過ぎ、羽田空港の国際線ターミナルに向かった。

大地先輩は夜の真っ黒な空にいると思うと息が苦しくなるから、あまり意識しないようにしているけれど、着陸の瞬間を見届けたくて展望デッキを目指す。

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