イケメン総長は、姫を一途に護りたい
と、励ましてくれそうなところだけど…。


「お父さんだって、本当は心細いんだぞ…!」


目を潤ませて、お父さんはわたしを痛いくらいに抱きしめる。


…う、うん。

やっぱりそこは、お父さんだよねっ。


「でもな、咲姫。お前は1人にはさせないから、安心していいぞ」

「…え?それって、どういう――」


ピンポーン!


お父さんに聞き返そうとしたら、家のインターホンが鳴った。


…引っ越し業者さん?

それにしては、早いような…。


「…おっ!きたきた!」


お父さんはモニターで確認することなく、急いで玄関へ向かう。

まるで、だれが訪ねてきたのかわかっているみたいだ。


わたしも続いて玄関へと向かう。


そして、お父さんがゆっくりとドアを開けると…。


そこに立っていたのは、金髪、銀髪、青い髪や緑の髪の…こわそうな人たち。
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