イケメン総長は、姫を一途に護りたい
「咲姫、さっきからどうしたんだ?こいつらは、お父さんの後輩だぞ?」

「こっ…後輩?」


お父さんの意外な発言に、拍子抜け。


この、見るからにこわそうで危なそうな人たちが――。

…お父さんの後輩!?


「…ちょっと待って、お父さん。よく意味がわからな――」

「あーっ!!もしかして、昨日の!」


青い髪の人が突然、わたしの顔を見るなり指をさして声を上げる。


バッ…バレた!


せめて、お父さんの背中の後ろへ隠れようとしたとき…。


「どうぞ!忘れ物ですっ」


そう言って、差し出されたのは…黒の小箱。


…これ、お父さんのプレゼントだ。


「でも、どうしてこれを…」

「どうしてって、昨日落として帰っちゃったからっすよ。みんなであとを追いかけたんすけど、見失っちゃって」
< 12 / 288 >

この作品をシェア

pagetop