イケメン総長は、姫を一途に護りたい
『総長、大丈夫っすか!?』

『ああ、俺はなんともないけど』


そうして、千隼くんがわたしに目を向けた。


『もしかして――』



…あっ。

このときだ!


てっきり文句を言われると思って、わたしが慌てて逃げたんだった。


でも実は、そのあとに続く言葉は、「咲姫じゃない?」…だったんだ。


3年ぶりに再会したというのに、千隼くんはわたしのことを覚えてくれていたんだ。



小学生のときの思い出に少し浸ってみたけど、そういえば千隼くんって、周りの人から『総長』って呼ばれてなかったっけ…?


「お父さんと千隼くんたちの関係って…一体」

「千隼は、慧流座(エルザ)の後輩なんだよ」


え…えるざ…??

なにかの星座の名前…?


わたしの頭の上には、たくさんの『?』が浮かぶ。
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