イケメン総長は、姫を一途に護りたい
あんなこわそうな人たちに関わっちゃダメ…!

ここはすぐに、あの場から離れるべきだ…!!


それなのに…。


「待て!」

「そこの女っ…、止まれー!!」


さっきのいろんな髪色の人たちが、なぜかわたしを追いかけてくる。


そんなこと言われたって、待たないし、止まりたくもない…!


黒髪の男の人が呟いた、『もしかして――』という言葉。

そのあとに続く言葉は、きっと「わざとぶつかってきただろ!?」に違いない。


悪いのはわたしだけど、わざとなんかじゃないんだから許してほしい…!


人混みに入ってなんとか振り切り、やっとのことで家まで帰るのだった。



そして、次の日。


「おはよう、咲姫」

「お父さん、おはよー!」


起きてリビングへ行くと、お父さんが朝ごはんを用意してくれていた。
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