イケメン総長は、姫を一途に護りたい
でも、千隼くんがいてくれて安心した。

新しい学校だから、正直心細かったし。



千隼くんは、学ランの前ボタンをすべて開け、Vネックのグレーのタイトなシャツが見えている。

白のベルトに、腰の左にはカーブを描くようにシルバーのチェーンがついている。


初めて見る、千隼くんの制服姿だ。


私服の千隼くんもかっこいいけど、制服の千隼くんも――。


「かっこいいっ…」


と思わず、心の声が漏れてしまった。


「…あっ。えっと…今のは…!」


制服姿に見惚れていたのがバレてしまって、わたしは赤くなった顔を隠すように俯いた。


すると――。


「…咲姫もかわいいよ」


ふと頭の上から、そんな言葉が振ってきた。

キョトンとして顔を上げると、少し照れたような千隼くんの表情。


「咲姫のその服、俺…けっこう好きかも」
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