イケメン総長は、姫を一途に護りたい

思わず、変な声が出てしまった。


だって目の前に座る校長先生は、小柄で華奢で…。

『暴走族』の『ぼ』の字も想像できない…！


「まぁ、あなたのお父さんが今では普通に会社に勤めているように、私も今ではただの普通の教師よ」


当時は敵対していた、慧流座と亜麗朱。

そのときのお父さんと校長先生の仲は、最悪だったらしい。


だけど、いろいろとあって…。

いつしか、『親友』と呼べる関係になったんだそう。



「そういえば、前の学校の同級生から、こわい思いをさせられたんですってね…」

「は…はい。でも、千隼くんが助けてくれて」

「千隼…？ああ、ウチの緒方くんね。あなたと緒方くんの関係も聞いてるわよ」

「お父さんから？」

「ええ、慧が緒方くんに頼んだらしいわね。だから特別に、２人は同じクラスにしておいたわよ」