総長、私のリボンほどいて。🎀
くらぁっ…。
前に倒れ、月沢くんが私を抱き締める。
「…おい、星野!」
「はぁっ、はぁっ…」
「…体が冷たくなってる。マズいな」
月沢くんは首に手を回させ、私の腰に手の平を当てる。
もう片方の手で足を持ち上げ、そのまま私をお姫様抱っこすると教室から出た。
…違う、よね?
両目を閉じると、睫毛から涙が零れ落ちる。
月沢くんは暴走族有栖の総長じゃないよね――――?
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