総長、私のリボンほどいて。🎀
「月沢くんに“興味あるの、星だけだから”って振られて」
「天体に興味あるって思ってたけど、よくよく考えたらさ」
「あなたのことだったんだね」
「月沢くん、ほんと女の趣味悪すぎ!」
朝奈さんは私の弁当箱を取り上げて投げ捨てる。
バシャァッ!
お弁当箱の中身が地面に飛び散った。
あっ!
氷雅お兄ちゃんが作ってくれたお弁当が……。
私は慌ててハンバーグとパスタを拾う。
その様子を見ながら朝奈さんは手を自分の口に当てる。
「うわ~手べっちょべちょ! ぶっざま~!」
「…ぶざまなのは、どっち?」
黒のショートのウィッグを被った夕日ちゃんが歩いて来た。
朝奈さんは急に不機嫌になる。
「姫浦、何? 地味女は黙ってろよ」
「…あ? てめぇ誰に向かって物言ってんだ?」
夕日ちゃんが悪魔のような表情で聞き返す。
夕日ちゃん、怖い……。