月の光
ピンポーン

「あ、やっと着いたか」

「え、僕以外にも誰か呼んでるの?」

「おじゃまします。遅くなってすみません」

「いらっしゃい」

コーチの奥さんの後ろから来た人を見ると、

「え!」
「えぇぇぇぇぇぇぇ!」

なんと、彼女だったのだ。

「サプライズだよ!」
コーチがしてやったりという顔で見てきた。

「え?」

「ちょっとこっち来い」

「え?」

「早く!」

「え?」

「お前の語彙は『え』しかないのか?笑」

「…」
「なんかのサプライズですか?」

「おまっ人の話を聞いとけよっ!」

「聞いてますよ~」

「『次会えたら告白する』って言ってただろ!会えたんだから今日!告白しろよ!今日!」

「…はっ?」
「ちょっと待ってください。どういうことですか?」

「だから~、」
「俺だって板挟みなんだよ!早くくっ付けコノヤロウ!」
「ってことでもう帰りな!話すことは話したからな。リアも紹介したし。じゃあな!俺はもう寝るからな!」

状況がのみ込めないまま彼女と2人、コーチに無理矢理外に追い出された。奥さんも笑顔で手を振ってるし。

さっきまで奥さんと話していた彼女も急に外に出されて状況が飲み込めずお互いに戸惑った顔を見合わせた。

外はまだ雪が降っていてとても寒い。
このままだと風邪を引きそうだなと思ったので彼女に、
「僕来るまで来てるので送ります。ちょっと遠くに車とめてるので少し歩きますけど…」と言った。
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