一途なイケメンくんととろけるくらいに甘いキスを



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「最初はグー、ジャンケン……」



同じ掃除のグループの男の子の掛け声で一斉に手を出す。


周りにたくさん見える手のひら。


その中に指を折り曲げて握ったままの人が1人。


それが私。



「相沢さんの負け!ごみ捨てお願いね!」


「う、うん……」



なんて憂鬱な。


ゴミステーションは外にあって、教室から少し遠いんだ。


そのためかみんな行きたがらない。


だって靴まで履き替えて、校舎裏まで行って戻って来なければ行けないんだから。


私もごみ捨てはあまり好きじゃない。


そうは言ってもジャンケンで綺麗に負けてしまったから行くしかない。



「1人で大丈夫?」



よりによって今日はごみ袋が3つ。


持つことはできるけれど、そこそこ辛い。



「うん、大丈夫。ありがと、友香ちゃん!行ってくるねー」



同じ掃除当番だった友香ちゃんが心配してくれたけれど、何とか持ててるし大丈夫だと断った。


掃除当番ではない生徒たちは、帰る支度をしていたり部活に向かっていたり、廊下でいろいろな人とすれ違う。


いいな、私も早く帰りたい。


そのためにもさっさとごみ捨て終わらせちゃおう。


自分に喝を入れて、少しだけ早歩きでゴミステーションへと向かった。




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