一途なイケメンくんととろけるくらいに甘いキスを



.

真っ暗だった視界にうっすらと光が差し込む。



「んんっ……」



体がなんだか重い。


目を開いてみると、目の前は真っ白い天井だった。


ここでやっと私は今ベッドの上で寝ているのだと理解することができた。


ここは学校の保健室だ。



「起きたか」


「……っ!」



いつからそこにいたのだろう。


首を左に向けると丸椅子に座っていた琥珀くんの姿があった。



そうだ、私……



生徒玄関で中野くんに引き止められて、震えが止まらなくなっていつの間にか気を失っていたんだ。


目の前が暗くなる直前に琥珀くんが来てくれて……そう、守ろうとしてくれた。


ここまで連れてきてくれたのも琥珀くんだろうか。



「さっきまで瑠莉と仲良いやつも一緒にいたけど、バイトだって出てった」



きっと琥珀くんが言う私と仲良いやつっていうのは、友香ちゃんのことだと思う。



「ギリギリまで瑠莉の手握って心配してたからあとで連絡してやれよ」



そう言う琥珀くんに私はこくんと頷いた。




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