一途なイケメンくんととろけるくらいに甘いキスを



「瑠莉、大丈夫?」



中野くんと別れたあと、ずっと見守ってくれていた友香ちゃんが気にかけてくれた。



「上手く話せてたかな?」



実はずっと心配で、震えそうになった手はなんとか抑えることができていたけれど、変なことを言ってしまっていないか気になっていた。



「うん、大丈夫だったよ?よく頑張ったね」



優しく背中をさすってくれてホッとしたのか、体の緊張がほぐれた。


あとは琥珀くんだ。



「ごめん、友香ちゃん。ちょっと用事思い出したから先に教室行っててくれる?」


「あ、うん。いいけど、1人で大丈夫?」


「大丈夫!ごめんね?」



これから向かおうとしてるのは図書準備室。


私しか知らない琥珀くんの隠れ家だ。


琥珀くんはいつも鐘がなる少し前に教室にやってくる。


だからこの時間はもしかしたら図書準備室にいるかもしれないと、私の勘がそう言っている。


琥珀くんが秘密にしている場所に私の親友だとは言えど何も知らない友香ちゃんを連れていく訳には行かない。


心配してくれている友香ちゃんには申し訳ないけれど、ここで別れることにした。



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