一途なイケメンくんととろけるくらいに甘いキスを



いつも友香ちゃんが居てくれる日が多いから、こうしてひとりぼっちの放課後は寂しい。


学校に残っている理由はないし、早く帰ろう。



「ねぇ」


「……はい?」



机の引き出しに入れていた教科書と筆箱をカバンにしまっって立ち上がると同時に声をかけられた。



「あ、遠藤くん」



確か、今日はカラオケに行くって言ってたような……



「ちょっと人の少ないところで話したいことがあるんだけど……少しでいいから時間くれないかな?」



1人でいる時間を狙って話しかけてきたのだろうか。


さすがにそれは考えすぎ?


でもベタな言葉で告白されるのではと勘づいた。


本当に告白なのだとしたら断るのは申し訳ない。


でも、そうだとわかっていても人気のないところへ1人で行くのは怖い。


男の子と一対一というのは、あの日を思い出してしまう。


現にもう足が震えてきた。


遠藤くんは何も知らない。


バレないよう必死に平然を装うとする。




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