エリート御曹司は独占本能のままにウブな彼女を娶りたい
首都高速も大雨で通行止めになっていた。
煌斗がずいぶん迂回して秋本家に着いた時には、もう11時近かった。
ヘッドライトが映し出したその光景に、煌斗は息を呑んだ。
雨は少し小止みになっていたが、気になっていた秋本家の西側の斜面、
道路沿いの法面は幅5メートル、高さ3メートルほどが崩れ落ち、
イングリッシュガーデンにも少し影響が出ているようだ。
朝になれば被害はもっとはっきりわかるだろう。
煌斗は車を停めると門扉を乗り越えて屋敷に向かった。
門灯の明かりだけでは足元は暗い。
ガーデンの小径はよく見えなかったが、記憶を頼りに必死で走った。
「優ちゃん!」
優杏の名を呼びながら、玄関までたどり着く。
「優ちゃん、無事か?」
思わずドアに手をかけたら、鍵がかかっていなかった。