OL 万千湖さんのささやかなる野望
「だってあんた絶対書き残してるでしょうっ。
 私についてイケメン探しに山のカフェまで行ったとかっ」

 か、書いてますね、確かに。

「結婚前には、あんたの日記と手帳を焼かねばっ」

 いや、だから何故っ?

「あんたが書き綴っている私の男性遍歴を隠滅せねばっ」

 いや、書いてるの、私にあっちにイケメンがいる、こっちにイケメンがいると、カフェやキッチンカーに付き合わせた奴だけですよっ?

「あんたがなんかで事件に巻き込まれて、警察に日記や手帳を押収されたらどうすんのよっ」

「いや、それ、瑠美さんの結婚相手が警察の人でない限り、関係ないですよねっ」

 っていうか、私、なんの事件に巻き込まれてる設定なんですかっ、と思ったとき、パタン、と後ろでロッカーの扉が閉まる音がした。

 静かに聞いてた安江が瑠美に言う。
< 392 / 618 >

この作品をシェア

pagetop