OL 万千湖さんのささやかなる野望
「……大歓迎されて、かえって不安になってきましたよ。
 大丈夫なのでしょうか、我々、こんな田舎に移り住んで」

 大根をたくさん抱えて、車に向かいながら、万千湖はそう呟いた。

「車でちょっと走ったら街ですが。
 年取ったら、運転もできないですよね。

 ……もし、倒れたりしたら。

 ああ、課長のお孫さんが運んでくださったりしますかね?」
とこの間の妄想のまま、万千湖は語って、業者の人に、

 あなたのお孫さんと、この人のお孫さんは違うのですかっ!?
という顔をされてしまった。



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