OL 万千湖さんのささやかなる野望
 


「へー、そのお巡りさんってイケメンなの?」

 月曜の昼、社食で瑠美が訊いてきた。

 昨日の挨拶回りと地鎮祭の話をしたからだ。

 瑠美さんの頭の中の男の人は、二種類しかいないようだ、と万千湖は思う。

 イケメンか。

 そうではないか。

「瑠美さん……。
 この世の中には、イケメンでなくとも、いい人はたくさんいるんですよ」

「そうかもしれないけどさ。
 でも、ちょっとくらい腹立つことがあっても、めちゃくちゃ格好よかったら許せる気がするしっ。

 可愛い子どもが欲しいから、父親の顔もいい方がいいしっ。

 っていうか、それ、いい話かもしれないけど、あんたが言ったところで説得力ないからねっ」
と万千湖は怒られる。

「何故ですか……」
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