OL 万千湖さんのささやかなる野望
「自分でわかってないだけよ。
 あなたはマチカさんを好きなはずよ」

 美雪さん、万千湖です……。

「だって、あんたの口から、女の人の名前を聞いたの、マチカさんが初めてだもの」

 課長、どんな人生送ってきたんですかっ。
 そんなイケメンでエリートなのにっ、と万千湖は驚く。

「それに、あんたがマチカさんの話をするとき、いつも無表情なあんたにしては笑っているわ!」

 その『笑っている』は、私が好きで笑っている、とかではないのでは……?

 小馬鹿にして笑っている。

 呆れて笑っている。

 (さげす)んで笑っている、のどれかだと思います、と万千湖が思う。

「本当にごめんなさいね。
 ハッキリしない子で」
と美雪が万千湖に謝ってきた。
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