OL 万千湖さんのささやかなる野望
 確かにない。

 しかも、課長に借金してる身っ。

 高い時計を買うより、先にお金を返すべきだ。

 じゃあ、どうしたら? と万千湖はまた悩む。

 そうだ、労働で返そうっ。

 万千湖は妄想の中、駿佑に奴隷のようにご奉仕していた。

 具体的に言うと、ピラミッドを作っていた。

 いや、実際にエジプトでピラミッドを作っていたのは、奴隷ではないらしいのだが。

 とりあえず、なにしていいのかわからないので、ピラミッドを作ってみた。

 ……でもまあ、庭先にピラミッド作られても課長も迷惑だよな。

 万千湖は、想像の中で、あのモデルハウスの共有スペースをモップで磨いてみた。

 だが、よく考えたら、共有スペースなので、その労働は自分のためでもある。

 悩んだ末に万千湖は駿佑に訊いてみた。
< 436 / 618 >

この作品をシェア

pagetop