辺境に追いやられた伯爵令嬢は冷徹な王子に溺愛される
しかし、自分がそれを望んでいるのかもわからなかった。

このまま、ただアンネがいるからと、なし崩しに彼の妃に納まるなどいいのだろうか?

王族として、たくさんのしがらみがある中、心から信じられない人と一緒にいると決めるほど、私の気持ちは今すぐに決まらない。
それに私などが妃など務まるのだろうか。

黙っている私に、殿下は何も言わずにただ考えがまとまるのを待ってくれているようだった。

しかし、自分がどうしたいのかもすぐに整理ができない。

「フェリーネ、お願いだ」

彼の言葉に私は顔を上げると、じっと見つめられていた。

「この城にいる間、俺と一緒に過ごしてはくれないか? 今は色々混乱してるだろうし、俺を許せないと思う。でも、俺にもチャンスがほしい」

チャンス?

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