辺境に追いやられた伯爵令嬢は冷徹な王子に溺愛される
スプーンを渡しながら、アンネの世話を率先してする彼に、私はどうしていいかわからない。

「アレックス様、あの」

「今は二年前のアレックスだと思ってくれないか。せめて三人の時は」
そんなことできるわけがと思い、首を振ればアレックス様は少し苦笑する。

「じゃあ、ずるいことを言う。フェリーネ、命令だ。昔のようにして」
本当にずるい。そう思うも私は何も言えずにじっと彼を睨みつけた。

「さあ、食べよう」
アンネにアレックス様が楽しそうに食事をさせるのを見ていると、本当の親子なんだと思う。
目元も、鼻筋もとても彼に似ている。

「どうした? フェリーネ」
私はずっと二人を見つめていたのだろう。そんな私にアレックス様は視線を向けた。

「よく似ているなって思っていました」
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