辺境に追いやられた伯爵令嬢は冷徹な王子に溺愛される
きょとんとしながらも、アンネは琥珀色のその石を手にすると、「おとーたま、だいじょうぶ」そう口にする。

それと同時にその石が虹色に変わる。その様子に私もアレックス様も驚いてその石を見つめた。

「おとーたま、ハイなの!」
ニコニコしながら石を彼に手渡すアンネに、彼は目を合わせると本当に嬉しそうに笑う。

「ありがとう。アンネ」
それを受け取るとアレックス様は自らの首にそれをかけ、ギュッと手で握りしめた。

「フェリーネ、ありがとう」
何に対してお礼を言われたのかわからず、何も言えない私だったが、頬に触れたアレックス様の手のぬくもりに頬が熱くなる。

今度は振り向くことなくアレックス様は広間を出て行った。

「おかーたま」

私はただその場に立ち尽くしていたようで、アンネの呼び声に我に返る。
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