辺境に追いやられた伯爵令嬢は冷徹な王子に溺愛される
フォルクはものすごく周到に罠を張っている。原因がわからないように、国を脅かす策は完璧なものだ。

フォルク以上の魔力がなければ近寄ることすらできないことをいいことに、少しずつ少しずつ大地を汚染し、作物を育たなくし、水を汚染し、国を破滅へと追いやる。

そして、期を見て自らが策を講じて国民に取り入り、現国王を失脚させる。

そんな筋書きに気づいたのは三年前だ。
それ以降なんとか俺がそれを封じてきたが、正直俺の魔力がフォルクより優っているとは自分でも思ってはいない。
二年前も半年も意識が戻らなかったのだ。今回だって戻れる保証などどこにもない。

いままでは限界を超えても気にせず封じてきたが、今俺の中に芽生えてしまった大切なものへの執着。

それがマイナスに出ないことを祈るのみだった。

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