辺境に追いやられた伯爵令嬢は冷徹な王子に溺愛される
せめて、封じるだけでも。フェリーネとアンネのことを思い浮かべた時、自分でもわからないが、失った魔力よりもさらに多くの力が流れ込む。その一瞬宿った力で、一気に俺は魔法陣を空に描く。

信じられないほどの眩い黄金の光が辺りを包んだと思うと、一気にフォルクの魔法陣が木っ端みじんに砕け散った。

フェリーネ!

しかし力を使い果たしたのか、俺の意識はそこで途切れた。


その夜、まだ戻らないアレックス様のことをどうしても考えてしまう。

最後に見た笑顔が頭に浮かんでは消え、私はベッドで眠るアンネの横でただ無事を祈っていた。

アレックス様に対する気持ちが何なのか、二年前のように愛情なのか、それともただこの国の王子として敬う気持ちなのか自分でもわからない。
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