辺境に追いやられた伯爵令嬢は冷徹な王子に溺愛される
「アンネ、ありがとう」
優しくアレックス様がアンネの髪を撫でると、アンネは夢でも見ているのか可愛らしく微笑む。

「そしてフェリーネもありがとう、昨日も俺に治癒をしてくれたな」
そこで私はハッとしてベッドの上の彼に視線を向けた。

「覚えておいでなのですか?」

「ああ、意識が戻ったとき、フェリーネとアンネの顔だけが浮かんだ。最後の力を使って転移した先がフェリーネの部屋だったことは俺の執念だな」
苦笑しつつ言葉にするアレックス様に、キュッと心臓が締め付けられる気がした。

「心配をしておりましたので、本当によかったです」
何を伝えればいいかわからなくて、そう言葉にすればアレックス様は私の手を握る。

「もう駄目だと思った時、フェリーネがくれたペンダントが力をくれた」
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