辺境に追いやられた伯爵令嬢は冷徹な王子に溺愛される
マッサージを終え、ローブを羽織るとクラリスが見せるドレスに視線を向けた。

「こちらの赤いドレスはいかがですか? それともこちらのブルーの?」
どちらもとても上品の中にも華やかさがあり、とても美しい。

「アレックス様がお選びになったそうです。フェリーネ様に似合うものを」
その生暖かい意味深な言葉に私は自分の顔が赤くなるのがわかる。
わざわざ忙しいのに選んでくれたことが純粋に嬉しい反面、こんなに素敵なものを着こなせるだろうかと不安にもなる。

「両方お召しになってみましょうね」
コルセットを着せてもらい、初めのドレスを着たところで、なにやら廊下が慌ただしい。

「失礼いたします」

「はい!」
私は聞きなれない声だったが、クラリスには覚えがあるようで自ら急いでドアへと急ぐ。

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