辺境に追いやられた伯爵令嬢は冷徹な王子に溺愛される
「ナニーがねちゃったの。」
きっと先ほどの騒ぎで、ナニーも巻き込まれたのだろう。一人になり不安でここにやってきたのだ。アレックス様はそんなアンネを抱き上げ、安心させるように柔らかく微笑む。
「アンネ、大丈夫だ。お父様もお母様もここにいるよ。」
アンネは安心したのか、「うん!」と元気よく答え、アレックス様の腕の中で安心したように頬を預ける。
「グレッグ。」
その時、力を使い果たしたのか床に座り込んでいるグレッグ様へ、アレックス様が静かに声をかけた。
「いくら人質を取られたとはいえ、私の罪は消えません。いかなる処分も……」
グレッグ様は深く頭を垂れるが、私はいてもたってもいられず声を上げる。
「グレッグ様! 今、何とおっしゃいましたか!」