辺境に追いやられた伯爵令嬢は冷徹な王子に溺愛される
「ちょう!」
先ほどまでアンネが追いかけていた蝶を指さすので、俺はその温かい可愛らしいぬくもりを抱いたまま蝶へと歩み寄る。

「殿下!」
後ろでフェリーネが俺を呼ぶがそれを聞かなかったものとして、俺はアンネと二人で庭の中を散策する。

初めて目の前でみるその子はとてもかわいくて、フェリーネによく似ていた。

「名前は?」
もう一度本人から聞こうと尋ねれば、上を見ていた娘は俺の顔をジッと見つめる。

「アンネ。おとーたま?」
その意外な言葉に俺は目を見開いた。
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