ひねくれた純愛 アイリスとカーライル
腕の中の女は、
石鹸と花の混じった、優しい香りがする。
俺はあの感情を持つ黒髪の人形を、抱きたいのだろう。
その感情は・・
押さえきれないほどの・・・
「どうしたの・・?
今日はすごく情熱的・・」
女が俺の腕の中でささやいた。
俺は何も答えず、
たばこをくわえて窓の外を見た。
女が突然口を開いた。
「あなたの指導教官のハミルトン
教授だけど。
彼女、あの研修所では
結構苦しい立場にいるみたいよ」
「はぁ・・そうなんだ」
俺は関心のないような声を
出した。