ひねくれた純愛 アイリスとカーライル

素直な告白

<教授との別れ>

数時間後の事だった。
俺には、別の地域の転勤命令が
出て、
すぐに出発しろと命令が出た。

うす暗い廊下に、
教授の部屋の明かりが漏れている。

俺はドアをノックした。
「入れ」
教授は、書類に何か記入をしている。
「失礼します。
最後の挨拶と謝罪に来ました」

俺の姿を確認するやいなや
「入るな!」
と顔を赤くして、
机から飛び上がるように
立ち上がり叫んだ。

俺はドアを閉めて、静かに言った。
「先ほどの俺の行動を謝罪します。
必要であれば、
セクハラ防止担当部署に
訴えてもらってもかまいません」

俺はそこで一呼吸入れた。

「俺は別に、あなたをバカにしてはいません。
むしろ・・・
あなたの事が好きです」

俺は、頭を下げて一礼してから、
くるりと背をむけて、
部屋から出て行った。

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