クビになった聖女ですが、嫁ぎ先で真の力が目覚めたので第二の人生は幸せです なぜか辺境竜騎士様の溺愛が止まらないのですが!
「まあ、デーセオ様がお気になされるのであれば、いつものようにフードでもかぶってお会いすればよろしいではないですか」

「会ったら、会うだけでは済まない自信がある」
 何の自信だよ、とティメルは盛大に心の中でツッコミを入れたいところだが、この年まで浮ついた話もなく、あのような年の離れた可愛らしい嫁を手に入れたのであれば、男の本能というものが疼くのだろう。

「ですが。レーニス様が可哀そうですよ。お金を払って買ったのであれば、きちんとお世話をしましょう」
 ティメルはわざとそう言った。他の誰よりも高い金を払って手に入れた彼女なのだ。他の者に奪われたくないために。

「それは、サンドラたちに頼んである。問題は無い」
 いやいや、問題だらけです、というティメルの心の声は届かない。そろそろ心の声を、声を大にして伝えた方がいいだろうか。

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