クビになった聖女ですが、嫁ぎ先で真の力が目覚めたので第二の人生は幸せです なぜか辺境竜騎士様の溺愛が止まらないのですが!
「でしたら、一つだけ確認をさせてください」

「なんだ」

「デーセオ様は、レーニス様を愛していらっしゃるのですか?」

「なっ……」

 野暮なことを聞いたな、と我ながら思ったティメル。解呪のために手に入れた娘であったはずなのに、たった数日で絆されたな、と。そして、この上官が初恋を拗ねらせているような感情にあることもわかっている。恐らく、己の気持ちに自分自身がついていくことができないのだ。

「五月蠅い。お前はさっさと戻れ」

 こうやって刺青をいれたような顔を真っ赤にしながら怒鳴ってティメルを遠ざけようとすることは、ずばりと核心を突かれたということだ。そして、彼女をそう思ってくれていることに、ティメル自身もなぜか顔が綻ぶような気持だった。
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